八ッ場ダム


八ッ場ダム群馬県にあるので新聞の地方版にはほぼ毎日載っている。基本的に国交相の中止宣言に反発する地元という感じの記事である。確かに何十年も反対闘争をしたあげく、やっと同意してダムのできるのを待っていたところになんでここで中止?という地元の人たちの言い分はもっともだ。一方大臣もマニフェストに書いてあるものを撤回したらいきなり公約違反になるので撤回はできないだろう。それぞれの事情がぶつかっているのであって直接利害のない我々からみればまあどちらでもいいことだ。じゃあそうした事情以外のところでダムは造るべきかどうかは何で決まるのか。これからかかるお金が少ない方を選ぶというのが一つの方法だが国交相はたとえ中止の方が金がかかっても中止するといっているので理由にならなくなっている。結局は目的である利水、治水などのメリットと環境破壊等のデメリットをてんびんにかけることになるのだろう。ところが国土交通省はこれまで利水、治水のメリットが多であるとしてそうしたデータをもとに推進してきたはずだ。そのデータをもとに国交相が中止を説得するのは筋が通らない。国交相が中止を公に説得するのであればその根拠となる環境破壊等のデメリットが大きいというデータを出すべきだろう。しかしこれまでのデータはうそでしたみたいな資料を国土交通省はだすのだろうか。国交相は出させられるのだろうか。あるいは国の構造を変えるため必要だということなのだろうか。それは最適解ではないだろう。