ディスカバーサイエンス「電力危機」

前半は節電の話、後半は今後の電力用エネルギーの話。前半はサマータイムはだめで休日シフトが有効など納得いく話が多くまあまあ。ちょっと変なのはエアコンを1時間つけたら1時間消すというようなことがピーク電力低減に効果的と言うところ。つけたときに電力を多く使うので逆効果と思うのだがどうだろうか。後半は脱原発をすぐ行うのは現実的でないというのが言いたいことのメインだと思う。電力会社よりの記述に見えるが再生可能エネルギーも多く書いてあり立場がよくわからない。なぜか風力や地熱は難しいとバッサリ切り捨て、有望なのは太陽光と蓄電池の組合せと言っている。もっともコスト的に不利な組合せと思われるが。それと原発を比較すればそりゃ原発有利に決まっている。この本の変なのはこれは極端な例で前提条件を変えれば結果も変わってくると書いてあるところだ。反脱原発本として書いて反脱原発本じゃないよと主張できるように修正したような雰囲気だ。まあとにかく変な本でした。