「大津波と原発」

津波といっているがほとんどは原発事故についての3人の対談を本にしたもの。これまで読んできたような本とは立ち位置がちょっと違って思想的な発想の議論になっている。日本は多神教あるいは無宗教的な国だが、原発という存在は唯一神教的なところがある。多神教的だと捨てる神あれば拾う神ありという具合でなんでも許されたりするが、唯一神だとそういう甘さはない。畏れ敬い遠ざけるべき存在であり、間違いがあったとき許されることはないのだ。西欧諸国が罪の文化であるのに対し日本が恥の文化であるというのがこんなところに関係している。日本人の考え方はいつでも相対的なのだ。だから原発も非常に政治的に発展してきた。しかし原発は神々ではなく、神であったのだ。政治的には正しくとも真理からははずれたようなことには天罰を下す。こんなことがこの本にかいてあるわけではない。自分の感想です。この対談はUstream放送用のものを書き起こしたらしい。テレビでの解説は御用学者ばかりだったがネット上では面白い人の解説番組がいろいろあったようだ。ほとんど見ていないが、今でも残っているものがあれば今からでも見てみようかなと思う。

大津波と原発

大津波と原発