太田フィル定演

昨日は太田フィルの定演。曲目は魔笛序曲、R・シュトラウスホルン協奏曲、シベリウス2番。自分はチェロで参加。演奏はよかったと思うしお客さんもいっぱいで演奏会としては大成功と言ってもいいのでは。しかしその裏で自分はまるで映画のようなドタバタ劇を演じていた。

普段はそんなことしないのに、お昼のお弁当を自分の車で食べた。朝の梨が残っていたりしたので。そして寝てしまった。起きたら1時半を過ぎており開演時間まで30分を切っておりあわてて着替えに行った。他の人は着替え終わっており、かけておいた服に着替えたのだがどうも様子がおかしい。出がけにポケットにいれたはずの蝶ネクタイがカバーに入っているし、入れてもらったはずのベルトが無い。上着生地もいつものと違う。名前を確認したがなかった(これが間違い)。

服は彼女に用意してもらったので最近着てない昔の服だったかなと思い、とりあえず着た。ベルトがなく焦ったがひもをみつけてなんとかした。で、彼女のいるチェロの人たちのところへ行ってこんな服をもってきたか、大丈夫か確認しに行った。そこであらためて名前を確認するとS先生のものだった!(なんでここまで気づかないかな)。

あわてて控室に戻りS先生をみつけて上着を確認すると自分のものだった。で、服を交換。後で聞くとS先生もいろいろ苦労して着たらしい(なんで気づかないかな)。残り時間約10分。大慌てで着替え、蝶ネクタイを止めようとするのだが慌てたせいか、手の指がつってしまいなかなか止められない。やっと止めて本番には間に合った。でもその時点で指はつっちゃって(特に左手の人差し指)あっちの方向を向いている。本番直前に芍薬甘草湯を飲んだがすぐには効かずチェロをかまえるのがやっとで序曲はほとんど弾けなかった(すいません)。まあでも協奏曲では回復。

オケ人生約35年でこんなこと一回もなかったのに。まあでもこれで自分のオケ人生も終了。オケは引退することにして演奏会後退団届を出してきた。理由は難聴。最近はテレビをみるのも字幕頼り。音楽がなってもメロディに聞こえずなんの曲が鳴っているかもわからない。まあ常識から言ってこんな人がオーケストラの奏者やましてや指揮なんてできるわけがない。とは言え普通は演奏会がおわったら次の練習がはじまるのでしらばっくれて振っていたけど(すいません)、今回は別の人が振ることになったのでこれを機に自分は引退することにした。最初の補聴器もどきを買ってから9年、まともな補聴器を買ってから5年。よくもった(いいことか?)。

実は別の理由もある。太田フィルの団費は月2000円。それ以外に演奏会費が1万円。年2回演奏会があると年の負担は44000円。ふたりだと88000円。普通の人には趣味の出費としては多くないが年収100万の人には少なくない。電気代の購入先を変えたり、ミラブルでシャンプーの出費を抑えたり、インスタントラーメンを業務スーパーのものに変えても年間88000円も節約できない。節約額としてはかなり大きい。

さらに太田フィルの団費は今後上がるだろう。大雑把に言えばアマオケの収支はいくらでも増やせたりエキストラの人数も多くなる弦楽器団員の人数に比例する。管楽器は曲で固定されるからあまり増やせないしエキストラも限られる。太田フィルの弦楽器人数の推移を調べるとこんな感じ。

ドボ7までは約30人いたけどそれ以降長期低下傾向で、今回の演奏会で久しぶりにエキストラ人数が団員数を上回った。そしてエキストラが増えれば一般団員は存在価値も練習価値も低下するのでこの傾向は一層強まると予想される。つまりは収支も悪化傾向が予想され、つまりは団費は上がると予想される。経済的に余裕のない人には継続は難しい。我が家2人が脱落することも傾向に拍車をかけちゃうけど余裕もないし続けられる耳も持たないのでしょうがない。