「症候群」「ベートーベンの生涯」「虹色のバイオリン」「一発屋大六」「新幹線殺人事件」


「症候群」カップルを拉致してとじこめて観察するなど猟奇的な趣味をもつ人々の物語。気持ち悪い面白さ。「ベートーベンの生涯」伝記というよりは研究録という雰囲気。しかしベートーベンも苦労している。「虹色のバイオリン」できる女性が主人公の物語。物語として面白いがしかし普通はそんなにまわりで殺人事件はおきないでしょ。「一発屋大六」夢のない銀行員が夢のあるセールスマンを目指す物語。どの人も夢と現実の間をうろうろしているのだろう。でも実際に夢と現実の間のどの辺を選ぶかは個人の自由でどうにでもなる。だから人生は恐ろしい。「新幹線殺人事件」東名が開通したころが舞台。なかなか面白いがやっぱり推理小説とは思う。