「恋する天才科学者」


女性の著者によるニュートンから現代までの有名な科学者のエピソード。題名の主語は天才科学者であり、エピソードは恋愛や結婚を中心に語られる。でも実は題名の主語は著者かもしれない。ふつう偉人の肖像は偉くなった年配の写真や絵が多いのだがこの本にでている肖像は若いころのイケメンのものである。こういう切り口で科学者を語る本はなかなかないのでとても面白い。文体も軽くてユーモアに富み読みやすい。一方その業績を語るところではジャーナリストのような曖昧さ危うさはなくしっかりしたものである。著者も東大工学部教員ということでさすが。どんな人なのだろう。とても楽しい本であった。