群響新コンマス


群響を聴きに行ったら新しい女性のコンミスだった。ときどき題名のない音楽会で神奈川フィルのコンミスをしていた人だった。動きは大きくなく地味で、見た目も姿勢のせいかどうもぱっとしない。それは神奈川フィルでみたときも同様な印象だった。しかし弓の動きは非常にきびきびしていてリズム感も正確で安定しておりとても頼りがいがあるように見える。これまで比較的のんびりした弓に慣れていた1stの人たちもあの弓でこられるとちょっとした刺激になるのではなかろうか。今回の指揮者尾高忠明は有名だが私は好きになれない。曲想に関係ない振り方に非常に違和感がある。しかし演奏はよかった。あの振り方でどうしてあの演奏ができるのか不思議。思うに新コンミスがオケにもいい刺激になっているのではなかろうか。特に弦だけのアンサンブルにいい緊張感が感じられ、そういうところはとても心地よかった。群響は低弦がいいときでも1stに不満がつのることが多かったが、これから1stの大いなる向上が期待できそうで楽しみである。いい人が入ってくれたと思う。