トリウム炉

世の中CO2削減とか電気自動車とか言っているのであれほど反対運動の根強い原子力発電をどんどん作ろうとしている。というか作らざるを得なくなっている。原発を人々がいやがる理由は様々ある。事故が怖いこと、廃棄物処理の方法が困ること、核爆弾の材料になること、いずれウランだって枯渇すると思われることなど。ところがこれらを一気に解決する技術は実は存在していた。それがトリウム炉である。ウランより2つ軽い側にある元素で、中性子をあてるとU233になり、それが核分裂してエネルギーを取り出す。核分裂し始めると自分の起こした中性子でトリウムがウランにかわっていくので燃料が減らない。燃料自身を液体にでき、怖い液体ナトリウムなんて使う必要がない。液体なので一か所に集中しないためメルトダウンなどが起きにくい。燃料液体は500度以上の高温なので300度程度しか上げられない軽水炉なんかより熱効率が高い。核生成物として超ウラン元素など難しいものが少なくさらにうまく消滅できる可能性もある。トリウムの埋蔵量はウランの数倍もある。資源は地理的に偏っておらず調達がウランより容易。プルトニウムなどが生成しないので核兵器への転換は困難。どうですか。こんなすぐれた技術があるんだったらこれで発電して電気自動車を使えばCO2削減なんて簡単。太陽電池とか風力とか安定性のない電源に頼らなくて済む。CO2のことをまじめにかんがえるならもんじゅ燃料電池なんかより先にトリウム炉を研究してほしいものだ。平和憲法を持ち財力があり、CO2の2050年半減を目指している国である日本が世界に率先して研究すべきでしょう。それこそ日本が世界に誇りうる技術になりうるのに。でもほとんどやってないらしい。日本政府って国の借金のことにしてもやっぱりなんか真面目に考えてないというか、それとも考え方のセンスがないのか。もったいない。