「チャイナシンドローム」

1979年の映画。テレビクルーが原発に取材にきたときにたまたま原発内で水位計の固着が起こり、冷却弁を閉じたあとに実は水位が低かったことがわかり、あわてて別系統から注入し、ことなきを得たという事故が起こった。電力会社は事故を隠したが、テレビクルーはそれを隠し撮りして原発専門家に見せ、おきた事故を理解して電力会社を追及しようとした。一方原発の強度不備を発見した原発操作員はテレビクルーに協力しようとしたが襲われそうになったので運転中の原発の制御室をのっとり原発の危険を告発しようとした。しかし操作員は銃殺され、原発は緊急停止したが、停止中に強度不足のポンプが破損した。というような話。この映画の公開中にスリーマイル原発事故が起こりそのため大ヒット映画になったということだ。原発と電力会社というものはこの映画のようにどうしても経済優先、安全軽視に傾く体質をもっていると考えられるだろう。アメリカの原子力規制委員会が確固たる中立性を保っているのはこの映画の公開中に事故が起こり、電力会社側の判断が許されない状況になったこともあるかも知れない。一方日本の原発推進勢力はこの映画が指摘する問題点をそのまま地でいってしまい、32年後に福島事故を起こした。日本という国の後進性は明らかだ。北朝鮮なみかも。いやいや、北朝鮮は独力で核兵器を開発しているわけだから、単にアメリカの原発を輸入しただけの日本は北朝鮮以下かも。