「ひとり舞台」

脱原発活動をしている山本太郎の本。もともと脱原発についてそれほど興味をもっていたわけではないらしいが、グリーンピースに寄付はしていたようだ。脱原発の行動を始めたのは震災のあとである。彼の行動の価値はなんといっても脱原発活動をすると芸能界から干されるという現実を身をもって示したことだろう。原発マネーが芸能界や放送局にも力をもち、その行動を規制している現実が誰の目にも明らかになったのだ。本人の行動力もすごいが、おもしろいのは母親のエピソードである。私も以前フォスタープランというところに寄付をしていた時期があるが、その母親も何らかの海外里親制度で里親になっており、その子に会うため子供たちをつれてフィリピンのレイテ島に何度かいったりしたらしい。そういった社会活動に価値をおく母親に強い影響をうけたこともあって山本太郎もこんな行動をとったのだろう。山本太郎脱原発デモにいくといったら母親も私もいくといってきかなかったそうだ。なお山本太郎自身は脱原発活動家になって日が浅いこともあり、理論より行動が先という感じでその主張についてはそれほど聞くべきものはない。震災がれき処理の他県持ち出しに反対しているところは自分の意見とは違う。しかし彼の行動の価値はそんなことで減じるものではない。脱原発活動をしている人にとってもこの上ない力になったことだろう。

ひとり舞台 脱原発?闘う役者の真実?

ひとり舞台 脱原発?闘う役者の真実?