「原発と日本はこうなる」

河野太郎の本。同じ太郎でもこちらは自民党総裁選にでたこともある衆議院議員である。知らなかったが私とほぼ同い年。やっぱり同世代だといいこという人が多いと思うのはこんなところにも。中身は目新しくはないが、まとめ的によくまとまっていて悪くない。原子力村をこんなにしたのは自民党だが、河野太郎が自分で考えておかしいのではないかと思って他の自民党の人に疑問をぶつけるとお前は共産党かといわれるそうだ。自民党はそういう目線でしかものを考えておらず、実際には原子力のことなんてなんにも知らないのである。自民党でなくても反原発は左翼と考える風潮が世間にはあるが、右翼左翼は関係ない。工場の安全が経営側にも労働側にも重要なのと同じで、いかに安全を確保するかというだけの話なのである。そして現在までの推進派は安全確保に失敗し、批判勢力の主張が認められつつあるという段階にある。それを右翼左翼の話にしてしまう人がいまでも多くてびっくりする。世間というものの進歩は遅いもののようだ。

原発と日本はこうなる 南に向かうべきか、そこに住み続けるべきか

原発と日本はこうなる 南に向かうべきか、そこに住み続けるべきか